フリーランスのためのお金の話(主に税金関係)

フリーランス、個人事業者、副業サラリーマン向けに、自らもフリーとなった税理士がゆるゆる綴ります。

税金計算の仕組み

ここでは、所得税の税金計算の全体像を見てみます。

 

1. 所得金額の計算

その年1月から12月までの1年分の売上から経費を引いて利益(所得)を計算します。

 

2.所得控除後の課税所得金額

1で計算した所得金額から、各種所得控除の金額を控除します。

各種所得控除には、医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、扶養控除、基礎控除などがあります。

 

3.所得税額の計算

2の課税所得金額に税率を掛けて所得税額を計算します。

税率は、所得金額に応じて5%から45%の超過累進税率となります。

 

4.税額控除後の所得税額の計算

3の所得税額から、各種税額控除の金額を控除します。

各種税額控除には、配当控除、住宅借入金等特別控除などがあります。

 

5.復興特別所得税の加算

4で計算した所得税額に0.21%の割合の復興特別所得税額を加算します。

 

6.源泉所得税を控除して納付税額の計算

5で計算した所得税額(復興特別所得税加算後)から、売上から控除されていた源泉所得税を控除した残額が納付する税額となります。控除しきれない場合は還付となります。

 

以上が、所得税額の計算の流れとなります。

 

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どんな税金があるの?

フリーランスに関係する税金としては、所得税、住民税、事業税、消費税、固定資産税、源泉所得税などがあります。

 

所得税

所得つまり儲けにかかる税金です。売上から経費を引いて利益を出して、一定の控除をした後に税率を掛けて税額が計算されます。

確定申告をして、納税します。

 

住民税

所得税が国に払う国税であるのに対して、地方(都道府県・市町村)に支払う住民税です。所得税の確定申告をすることで、住民税の申告も兼ねますので、通常は住民税の申告は必要ありません。

 

事業

こちらも住民税と同様に地方税の一種です。一定の事業を営む個人にかかる税金です。こちらも所得税の確定申告で、事業税の申告も兼ねることとなります。

 

消費税

日本国内において、モノやサービスの消費をすることに対して、モノ・サービスを消費する方が負担する税金です。フリーランスとしては一定の規模以上となることで、事業主として消費者から預かった消費税を国に納付する必要が出てきます。

 

固定資産税

固定資産にかかる地方税の一種です。土地や建物、一定規模以上の事業用の固定資産を保有する方にかかる税金です。土地建物は特に申告する必要なく、地方から通知がくることにより納税します。事業用の固定資産(償却資産)については償却資産申告を毎年1月にすることとなります。

 

 源泉所得税

これは事業主が納税するものではなく、事業主に対して報酬を支払う方で報酬から預かって納税するものです。預かって納税された源泉所得税は、事業主の所得税の確定申告で前払した税金として、納税する税金から控除されます。前払分が多ければ、還付されることになります。

 

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税金って払わないとならないの?

自分でやらなくてはならない

フリーランスになると、自分で税金を計算して申告・納付する必要が出てきます。

サラリーマンの頃は会社から給料をもらって、年末に年末調整(年末に税金が還付されるアレです)されて、1年分の給料が記載された源泉徴収票を受け取って税金に関する処理(所得税・住民税)は完結していました。

フリーランスとなると、税金に関する処理も自らやらなければならなくなります。

 

まずは所得税

個人が払う税金はまずは所得税の申告(いわゆる確定申告)にむけて準備する必要があります。売上と経費を集計して、決算して、計算した利益をもとに税金を計算して、納税することとなります。

 

消費税も納税する必要がある場合も

また、一定以上の売上をあげるなど事業の規模が大きくなると、消費税の納税も必要となる場合があります。こちらも所得税と同じように自ら申告して納税することとなります。

 

自ら申告するということは

自分で計算して申告するため、裁量が効くことになります。税金の仕組みを知って、どうせ払うなら、詳しく知って、できるかぎり節税したいものですね。

 

副業の場合は

サラリーマンの方の副業の場合は、所得(利益)が1月から12月までの1年間で20万円以下の場合は、申告する必要はありません。

 

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フリーランスのためのお金の話(主に税金関係)

はじめに

こんにちは。

最近自らもフリーランスとなってしまった、私こと不肖税理士豊山が、個人事業者、フリーランス、副業サラリーマンの方などが悩みそうな税金関係の問題をまとめています。

 

次のようなコンテンツの予定です。

 

基礎編 

・税金って払わないとならないの?

・どんな税金があるの。

・税金計算の仕組み

・では、どうすればよいのか。

・申告って。

社会保険国民健康保険国民年金

 

実践編

・まずは届け出しよう

青色申告と白色申告

・帳簿をつける

・経費はどこまで認められるか

・領収書は必要か

・代表的な経費(消耗品費)

代表的な経費(図書研究費)

・代表的な経費(旅費交通費)

・代表的な経費(交際費)

・代表的な経費(給料、青色専従者給料)

・代表的な経費(固定資産、減価償却費)

・売上はどこまで

・決算って

・確定申告書を作成しよう

・消費税って

 

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